砂漠の酒盛りに迷いこんだ猫
「はじめまして。あの、お邪魔します」
ネモが挨拶をしましたが、フウセンウナギたちは返事もせず、ふんと鼻を鳴らしただけでした。
彼らは碁盤ばかり見ていて、ネモと目を合わせることもありません。
ずいぶんと偉そうだな。
ネモは呆れながらも、そっと碁盤をのぞきこみます。
なかなかいい勝負のようでした。
「おや、猫も碁をたしなむのか」
フウセンウナギがたずねるので、ネモはこくりと頷きました。
すると、ウワバミがにやりとします。
「ならば、そこでフウセンウナギがズルをしないか見張っていろよ」
「なにを言うか。猫よ、ウワバミが逃げ出さないように見張っているんだな」
仲がいいのか悪いのかわかりませんが、なんだか面白そうです。
ネモはちょこんと碁盤のそばに腰をおろしました。
彼らのやりとりを聞いているうちにわかったことですが、フウセンウナギは深海の王様で、ウワバミはオアシスの王様のようでした。
王様たちのまわりにはびっしりと白くて大きな花が敷き詰められ、三匹のレモン色のトカゲが忙しそうに走り回っています。
碁の記録をとるトカゲもいれば、大きな団扇で風を送るトカゲもいます。
ネモが一番びっくりしたのは、せっかく綺麗に咲いている花をトカゲたちが次々にむしっていくことでした。
そして白くて大きな花びらを盃にし、とくとくと薄桃色の酒を注ぐのです。
満たされた盃は碁盤のそばに置かれ、王様が碁石を打つごとに交互に飲み干すのでした。
ネモが挨拶をしましたが、フウセンウナギたちは返事もせず、ふんと鼻を鳴らしただけでした。
彼らは碁盤ばかり見ていて、ネモと目を合わせることもありません。
ずいぶんと偉そうだな。
ネモは呆れながらも、そっと碁盤をのぞきこみます。
なかなかいい勝負のようでした。
「おや、猫も碁をたしなむのか」
フウセンウナギがたずねるので、ネモはこくりと頷きました。
すると、ウワバミがにやりとします。
「ならば、そこでフウセンウナギがズルをしないか見張っていろよ」
「なにを言うか。猫よ、ウワバミが逃げ出さないように見張っているんだな」
仲がいいのか悪いのかわかりませんが、なんだか面白そうです。
ネモはちょこんと碁盤のそばに腰をおろしました。
彼らのやりとりを聞いているうちにわかったことですが、フウセンウナギは深海の王様で、ウワバミはオアシスの王様のようでした。
王様たちのまわりにはびっしりと白くて大きな花が敷き詰められ、三匹のレモン色のトカゲが忙しそうに走り回っています。
碁の記録をとるトカゲもいれば、大きな団扇で風を送るトカゲもいます。
ネモが一番びっくりしたのは、せっかく綺麗に咲いている花をトカゲたちが次々にむしっていくことでした。
そして白くて大きな花びらを盃にし、とくとくと薄桃色の酒を注ぐのです。
満たされた盃は碁盤のそばに置かれ、王様が碁石を打つごとに交互に飲み干すのでした。