砂漠の酒盛りに迷いこんだ猫
「ええい! 堪忍ならん!」


ウワバミは負けが決まったのでしょう。くぱぁっと口を開けて吠えつきました。


「おかしいぞ、負けるはずがないのに」


悔しさのあまり、ウワバミはネモに八つ当たりします。


「そうだ、お前がいるから負けたんだ!」


「ひどいよ、どうして僕のせいなの?」


「お前が迷い込んだせいで、集中できなかったんだ! 腹いせに食ってやる!」


ウワバミがざくろのように赤い口でネモに襲いかかります。


ネモは慌てて逃げ出しました。
けれど、ウワバミはスルスルと音もなく追いかけてきます。


追いつかれる!
ネモはとっさに手にしていた落花生の袋を投げつけました。
けれどもウワバミはそれを一飲みすると、「覚悟しろ」と飛びかかります。


「うわぁ!」


ネモはウワバミの口の中にぱっくんと飲み込まれてしまいました。
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