偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
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「……稍……もう寝たんか?
……先刻(さっき)の続きは?」

ベッドに入ってきた智史が、稍の顔を覗き込む。

「稍……起きろよ」

智史が稍のくちびるに、ちゅっ、とキスをする。

「今夜も我慢させる気か?」

せつなげな目で稍を見つめ、やわらかな髪をやさしく撫でる。

今度は深いキスを試みた。

稍のくちびるを舌でつついて、無理矢理にでもこじ開けようとする。
だが、稍は寝息を立てたまま、そのくちびるは天の岩戸のように閉ざされたままだ。

はあぁっ、と智史は深いため息をついた。

……麻琴のヤツ、よりによってあんなタイミングで電話してきやがって。


「……稍……神戸では容赦せえへんからな」

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