偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

稍は智史の広くて頼りになりそうな肩に、自らの頭を預けた。

智史の、稍とつないでいない方の手のひらが近づく。いつもするみたいに、ぽんぽん、とするのかと思ったら、違った。

稍の髪を(いた)わるようにやわらかく、
そして……いとおしむように甘く、撫でた。


……あぁ……っ……

稍は、微睡(まどろ)むように目を閉じた。

< 344 / 606 >

この作品をシェア

pagetop