偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
稍は大きく肯いた。
たったの一ヶ月間だったとはいえ、お給料をもらった会社の一大事だということがわかる。
たぶん、その商品を使用するとケガ人が出る恐れがあるのだろう。
「あ…あたし、三宮でお土産買っとくから、気にしやんといて。新幹線の時間に間に合うように、ちゃんと電車で新神戸に行くから」
すると、智史が稍の頭をぽんぽん、とした。
穏やかな表情に戻っている。
そして、コンビニの前の駐車場であるにもかかわらず、今度こそ、ちゅっ、とキスをした。
「……稍、おれが来るまで待っとくねんぞ」