偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
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稍は三宮で、智史の車から降ろしてもらった。

沙知たちへのお土産を買うためであったが、その前に気の張ったワンピではキャリーバッグを引いて歩きにくいので、ネットでググって見つけた、一時間三百円で利用できるパウダールームへ向かった。

目的のフィッティングルームは、キャリーバッグを置けるほどの広さがあった。
着替えを終えた稍はソファに座って、フリードリンクの生活の木のハーブティーを飲んで一息つく。月替わりで提供されているものらしい。

……そういえば、このGWの連休中はずーっと智くんと一緒やったなぁ。

前半の家にいるときはほとんど部屋の片付けだったが、後半の神戸では片時も離れずにいた。

そして、昨夜とうとう「男女の関係」になってしまった。しかも、流されるままに、なるようになってしまったという最悪のパターンだ。

稍は今までつき合った人から「浮気」はされたことはあったが、一応「本命のオンナ」ではあった。

こんな、セカンド以下のセフレの立場になったことはない。

しかも、身内を欺いての「偽装結婚の相手」という役割もある。

そのとき、稍は急にあることに気づいた。

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