偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
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「……青山さん、ややちゃんはもしかしたら山口くんといるかもよ?」
麻琴が小走りでMD課に戻ってきた。
山口のスマホに通話をしてきたのだ。
先刻の通話では山口は、稍とは一緒にいない、と言っていたが、なにか様子がおかしいと麻琴は思っていた。
「この前、彼から『女の人が喜びそうな、雰囲気のある店知りませんか?』って訊かれたのよ。
……そこにいるんじゃないかしら?」
オンナの勘だ。
「渡辺、その店どこだ?……ここから近くか?」
智史はタブレットを土屋鞄のブリーフケースに入れながら訊いた。
「タクシーで行きましょう。お台場の中なの。すぐよ」
麻琴もタブレットをシャットダウンし、スマホとともにバルパライソの中へ入れて、手早く帰り支度を始めた。
「……山口も諦めの悪いヤツだな。
大阪への転勤の内示が出て焦ったか?」
石井が腕を組んで唸った。
「……青山さん、ややちゃんはもしかしたら山口くんといるかもよ?」
麻琴が小走りでMD課に戻ってきた。
山口のスマホに通話をしてきたのだ。
先刻の通話では山口は、稍とは一緒にいない、と言っていたが、なにか様子がおかしいと麻琴は思っていた。
「この前、彼から『女の人が喜びそうな、雰囲気のある店知りませんか?』って訊かれたのよ。
……そこにいるんじゃないかしら?」
オンナの勘だ。
「渡辺、その店どこだ?……ここから近くか?」
智史はタブレットを土屋鞄のブリーフケースに入れながら訊いた。
「タクシーで行きましょう。お台場の中なの。すぐよ」
麻琴もタブレットをシャットダウンし、スマホとともにバルパライソの中へ入れて、手早く帰り支度を始めた。
「……山口も諦めの悪いヤツだな。
大阪への転勤の内示が出て焦ったか?」
石井が腕を組んで唸った。