【短】ハッピーエンドは望まない。
けれども、すぐに椅子が引かれて体を離された。
それも当然。
だって、あたしたちはただの“教師”と“生徒”なんだもの。
それが寂しかったけれど、あたしは何でもないように笑って先生と話す。
「もー! なんであたしが学校に来たのかって聞かないんですかー?」
「なんでかって……分かっているからだよ。で? どうだったんだ?」
柔らかく微笑んだ先生に、一瞬息がつまりながらも、あたしはピースで答える。
「無事第一志望校に合格、ですよ!」
「おー、良かったなぁ!」
先生はあたしの好きな笑顔で、あたしの頭を撫でてくれた。