君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
「でも多分…裕也と逢ちゃんが付き合って、一番驚いたのは、裕也なんじゃないかな」
「───それで、一番驚かなかったのは、……お前なんだろ……那知」
理久はなんでも知ってるみたいに、静かな口調でそう言って横目で俺を見る。
…さっきまでニヤニヤ笑ってたくせに……
「……何で?俺だってすげぇ驚いたよ。まぁでも良かったんじゃねぇの?裕也はずっと逢が好きで、逢はずっと恋がしたかった…」
な?、なんておどけて見せると理久は怒ったような、泣き顔のようなよくわからない顔を見せた。
ガタンッと椅子が床にずれる大きな音とその光景に、その場にいた全員が肩を上げて目を見張った。
「〜〜俺はっ!……俺は…」
ぐっと俺の胸ぐらを掴んで睨む理久に、当の俺は何も言えず、何も考えなかった。
理久が言いたいことが、わかっているから。
なおさら……