君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
『…ごめん、今だけ。もう、裕也のもんなのは知ってるから…悪い、少しだけ、貸して』
今だけ貸して、なんて腑抜けたこと言って友達の彼女抱きしめるとか最低すぎる……
なんであんなことしちまったんだ。
あの向日葵畑から帰ってきて、ずっとその後悔に苛まれている。
俺の気持ちダダ漏れじゃねぇかよ…
逢が鈍感だから良かったものの、他の奴らにはもろバレだし…
だから関係ねぇやつにも『雪白さんと付き合うのは…』とか言われんだろ、俺の馬鹿。
裕也にどんな面下げて会えってんだ。
………もう、逢に自分から触れるのは、あれで最後にしよう。
逢が泣いた時だけ、逢を慰める時だけ。
“友だち”として、逢と接する時だけ。
そうしないと、ダメだ、そろそろ気持ちが溢れてしまう。
…慣れないと、逢がほかの男と居るのに、もう慣れねぇと。