君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
「……理久」
「…どした?」
先輩や他の奴らはまだ終わっていないらしく、二人きりの部室。
神妙な顔をして振り返る理久には、本当にいろんな心配をかけているらしい。
「俺、部活やめようと思う」
小学二年生から初めて、ずっとレギュラーだった。
今だって、地元では強豪と言われるこの学校の、たくさんの先輩がいる中でもベンチ入りさせてもらっていた。
時にはスタメンだったこともあった。
小さい頃からゲームメイクが好きだった、ボールをコントロールするのが楽しかった。
サッカーが、すごく好きだった。
そんな俺を知っているから、彼はまだ俺の急な言葉を理解出来ていないのだろう。
「……ほ、んきかよ…那知……」