君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
君の涙は空色だった。
すっと目が覚めた。
時計を見ると、6時をすぎたところ。
隣でまだ眠っている彼女を起こさないように、静かに布団から抜ける。
洗面所で顔を洗って、鏡に映った自分を見つめた。
…お前、今日いなくなるんだな。
何らいつもと変わらない。
ミルクティー色の髪を耳にかけると、見える銀色。
それに軽く触れて、鏡から視線を外した。
部屋に戻ると、逢がちょうど起きたところだった。
「……起きたら、いないからびっくりした」
それはなんとも寂しそうな声だ。
「…顔洗いにいってただけだよ、大丈夫」
寝起き眼で俺を見つめて、ベッドに座った俺にぎゅっと抱きつく。
「……朝ごはん、食べよう、逢」
前の世界で、逢が事故にあったのは、多分7時30分頃だと思う。
「…7時20分になったら、行くね」