君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
「…ん、逢、おいで」
ぎゅっと、ぎゅうっと、確かめるように、彼女の華奢な体を抱きしめた。
小さくて、すっぽりと俺の胸に収まる。
こんな、小さかったっけ……
「……那知ぃ、…好き…っ」
うん、うん、俺も。
「…俺も、……すっげぇ好きだ…」
情けないほど震えているその声は、彼女には精一杯伝わったようで。
逢はもっと泣き始めた。
腕に力を入れて、痛いほど抱く。
彼女の泣き声が、俺の腕の中から聞こえて、胸が痛くなった。
「逢、幸せになれ」
「…うぅ〜、……んぅ」
涙でぐしゃぐしゃで、震えてきゅっと噛み締めた彼女の唇に、そっと唇を重ねる。
「……逢が、いちばん好き」
「………うん…、わたしも…那知がいちばんすき」
彼女の泣き笑いのような、屈折したような表情に、溢れた涙を拭う。