君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
4年前に出会った小さな少年は、今ではすっかりと大きくなって、毎日幸せそうに笑ってくれるよ。
逢がいなくなった二度目の世界で、
俺はもう誰も愛せなくて、愛そうとしなくて、
普通の幸せとは遠い人生を送るのかもしれないと思っていた。
けれど、逢が俺に幸せをあげると言ってくれたように、俺も君に幸せをあげたいから。
ちゃんと、君の願いを叶えようって。
誰より幸せになって、誰より笑って。
この幸せがほんのひと欠片でも君に届くといいなって、思ったんだ。
裕也を経由して、施設で出逢った小さな男の子は、
今ではもう俺の事を「父さん」なんて、
ましては君のことを「母さん」と言い出すまでになったよ。
逢のお父さんに怒られるかな。
嫁に出した覚えはない、って。
ごめんな、でも俺ちょっと嬉しくて。
なかなかやめろとは言えない俺を、笑わないでくれよ?