青春日和。
放課後、数人が補講で残っていた。
『これ終わるまで帰れないとか、鬼…。』
あたしは半泣きになりながら結構な束のプリントと向かい合う。
?「沙奈ちゃん?」
『五十嵐くん。』
「もしかして補講?」
『もしかしなくても補講です…。五十嵐くんは?』
「俺も補講。でももう終わった。」
『え!早!なんで!?』
「あー、テストの日休んでただけだから。」
『あー頭いい系の補講ですね…。』
「まぁ、大智ほどじゃないけどな。」
『大智…あいつぅ、手伝ってって頼んだらおまえの為になんないとか言われてさ、自分はさっさと帰るんだから。』
「ふーん、じゃあ俺に手伝わせてよ。」
『え…いやいいよ。悪いし。』
「大智は良くて、俺はダメなの?笑」
『そういうわけじゃ…』
「それに、この量だとあと20分でできるよ。」
『20分で出来るの!?お、お願いします…。』
「喜んで。」
ニコって爽やかに笑う五十嵐くん。
チャラいと噂の彼がモテる理由が少し、分かる気がした。
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