青春日和。









学校に着くと、門の前に人だかりができていた。





貼り出されたクラス表をみんなが必死で眺めている。









「探すのめんど。」


カバンを肩に乗せ、人だかりに近づこうともしない大智が欠伸をする。



『えーどうしてー。私行ってくる!!』




私は張り切って人だかりの中に飛び込んだ。










?「だーいちっ!おはよ。あれ、沙奈は?」

大「オッス、ゆい。あそこ。」



大智は顎で沙奈の場所を指す。

沙奈の親友の夏川結衣。ショートカットが似合うクールできれいな女の子。



結「あー。また同じクラスだよ。もちろんさなもね。笑」

大「へーまたか。報告ご苦労!」

結「15組の中から三年連続ってまぁまぁの奇跡だね。笑」

大「奇跡っていうか呪い?笑」

結「そんなこと言ったら沙奈にぶっとばされるよ。笑 あ、戻ってきた。」




『大智、あ、結衣も!おはよ!あのね、驚かないでね、私たち!』

大「また同じクラス、やろ?笑」

『え、え、なんで知ってるの?』

大「昨日誰かさんに呪われてる夢見たからー。笑」

『はぁ?呪いってなによー!ねぇ、もっと喜んでよ、ねぇ結衣?』

結「そうだね、あたしは嬉しいよ、沙奈。奇跡だね。」

『だよね、だよね!!あーこれで残りの一年も楽しく過ごせるよー!結衣大好き!!』



私は結衣に抱きついた。


結「はいはい、わかったから。笑」


母のようになだめてくれる結衣。







そんな奇跡の訪れと共に、


今日から私たちは高校三年生になった。










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