輪廻ノ空-新選組異聞-
さっきの…
あのひとたちが激しいエッチをしてた声とか…音とかが鮮明に頭をよぎって、体が中から燃えるように熱くなっていく。
あんなに…気持ち良くなった事はないけれど…それでも体が欲情してしまうのは…肌と肌を合せて交わる事が、本当に本当に心も体も充たされるからだと思う。
体に力の入らないわたしを支えようと益々密着した体。
沖田さんもわたしと同じみたいで…それとハッキリ分かる硬さが下腹部に当たって、益々ほっぺたも体も燃えて、ちょっと体が緊張で硬直した。
「す、すみません。こんな所で直情的な…」
唇を離した沖田さんは、まだ唇が触れるような距離で、ボソボソと謝ってくれて。
わたしは乱れた熱い呼吸をしながら、何度も頭を振った。
「同じ…です」
沖田さんともっと深く繋がりたくて…たまらないと思っていて。
でも。
わたしも沖田さんも新選組の隊士として、こんな本当の外で無防備になる事はありえないんだ。体は疼いても、それ以上に制止をかける理性が頭の中で働く。
熱い、熱い、乱れ切った呼吸を吐いていても。
「早く、同じ日に休日をもらえると…、いい、ですね…」
唇を触れ合せたまま告げられた言葉に、わたしも「はい」と熱い呼気と一緒に返す。
「あの…でも…」
沖田さんは、大丈夫ですか?そんなになってしまってたら…辛いのでは…と、これはもう超赤面しながら聞いた。
「はは、大丈夫です。土方さんに怒鳴られてるところでも想像したら、すぐに落ち着きますよ」
苦笑を漏らしながら言って、沖田さんは名残を惜しむように私の唇をチュッと音を立てて吸ってから体を離した。