輪廻ノ空-新選組異聞-
「沖田さんは、どうして女が嫌いなんですか?」
わたしの質問に、土方さんは「総司に惚れたか?」とからかってきて。
「一方的に…ですが、大切に想っています」
と素直に答えて。
土方さんはちょっと驚いたような顔になって、一瞬笑みさえ見えたんだけど…でも副長の顔で言った。
「おめぇは、隊内ではおのこだ。忘れるな」
「もちろんです」
と、わたしも真顔で。
私の居場所は新選組しかない。沖田さんの傍がいい。だから、隊内の妨げや荷物にはなりたくない。
「うむ、その覚悟は…日頃のおめぇから伝わっているが…な。おなごは情に走りやすい。釘を刺しておく」
という土方さんの言葉に、ちょっとホッとした。認めて貰えていたんだ、わたし。
「総司のは…な。嫌いと言うより…恐れてる…苦手…が、近いだろうな」
土方さんはふいに話題を戻した。
「詳しくは俺が言うべきではねぇから言わねぇ。が、そうなる嫌な経験がある」
「そうでしたか…」
どんなに酷い経験だったのかな。その女の人は、どうやったらそんなに沖田さんを苦しめたんだろ…。同じ女として腹が立つ。
顔に怒りが出てたんだろう。土方さんは私の肩を叩いて。
「ま、おめぇは隊でも全く誰にもおなごだと疑われてねぇし、総司もだからこそ、おめぇと楽しく接していられるのだな。自信を持て!」
っ!!
~~っ!!
「そのとおりですが、酷い言い種!!」
わたしは足音も荒々しく副長室を後にした。
わたしの質問に、土方さんは「総司に惚れたか?」とからかってきて。
「一方的に…ですが、大切に想っています」
と素直に答えて。
土方さんはちょっと驚いたような顔になって、一瞬笑みさえ見えたんだけど…でも副長の顔で言った。
「おめぇは、隊内ではおのこだ。忘れるな」
「もちろんです」
と、わたしも真顔で。
私の居場所は新選組しかない。沖田さんの傍がいい。だから、隊内の妨げや荷物にはなりたくない。
「うむ、その覚悟は…日頃のおめぇから伝わっているが…な。おなごは情に走りやすい。釘を刺しておく」
という土方さんの言葉に、ちょっとホッとした。認めて貰えていたんだ、わたし。
「総司のは…な。嫌いと言うより…恐れてる…苦手…が、近いだろうな」
土方さんはふいに話題を戻した。
「詳しくは俺が言うべきではねぇから言わねぇ。が、そうなる嫌な経験がある」
「そうでしたか…」
どんなに酷い経験だったのかな。その女の人は、どうやったらそんなに沖田さんを苦しめたんだろ…。同じ女として腹が立つ。
顔に怒りが出てたんだろう。土方さんは私の肩を叩いて。
「ま、おめぇは隊でも全く誰にもおなごだと疑われてねぇし、総司もだからこそ、おめぇと楽しく接していられるのだな。自信を持て!」
っ!!
~~っ!!
「そのとおりですが、酷い言い種!!」
わたしは足音も荒々しく副長室を後にした。