輪廻ノ空-新選組異聞-
恥ずかしい。

自分でもまともに見ないようなところ。

しないような格好。

大好きな人に委ねるのは…恥ずかしい。

最初はそんな事を感じてる余裕があったのに、いっぱいキスをして、お互いの身体をぴったりとくっつけて、撫でて、抱き締めているうちに、その余裕はなくなってきて。

伝わる吐息、
鼓動、

全部が心も身体も熱くして。

でも…流石に足を開かれた時は恥ずかしさが蘇って、身体が強張った。

「恥ずかしいのは、お互い様…ですよ」

かすれた声で、苦笑交じりに言われる。

お互いに初めてだから、多分、すごくたどたどしい。

でも気持ちと身体は高ぶるから…時々加減が分からなくなる。キスで歯がぶつかったり…。痛くなるまで胸の先を触られたり。色々、本当に恥ずかしい。

時々太腿に当たる沖田さんの熱。

多分…凄く我慢してくれてる。

でも、わたしに苦痛がないようにって、頑張ってくれてるのが分かって。それが…益々沖田さんへの愛しさを呼んだ。

「お、沖田、さん…っ、も、いいですよ。大丈夫、です」

「…そう、ですか?」

真剣に確かめるような眼差しでわたしを見つめる瞳。

わたしはしっかり頷いて。

「沖田さんと…はやく、ひとつに…なりたい」

その一言が、沖田さんのツボにハマったみたいで。

「では…」

の返事の後は…………

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