BIRD KISSーアトラクティブなパイロットと運命の恋ー
そして一日が過ぎ、日曜日になった。

 昨日は、ほとんど家から出ずに過ごした。

 好きな本を読んだり、ネットサーフィンをしたり。
 何度か美味しいコーヒーを淹れ、いつも通りの休日を過ごしていた。

 が、やはりどうしても前日の夕貴とのやりとりや、月穂は今どうしているのかということが頭の中を巡り、落ち着かなかった。

 しまいには、自宅ではいつどんなときでも眠りに就くことができるのに、昨夜ばかりはなかなか寝つけなかった。

 そんな祥真は朝五時に起きた。今日の午前にスペインへ発つ。

 今朝は早起きしてしまったこともあり、予定よりもかなり早めに準備を終えた。
 どのみち長距離のフライトだから、早く出社をし、事前準備をしようとは思っていた。

 それと、もうひとつ。

「ちっ……」

 祥真は荷物を纏め終え、携帯を見て舌打ちした。
 理由は一件のメッセージ。

 そのメッセージは、昨日の朝届いた。
 送信主は乃々だ。

 これまで何度かメッセージは送られてきていたが、初めの一件だけ開き、それ以降は開くこともしなかった。
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