BIRD KISSーアトラクティブなパイロットと運命の恋ー
翌週金曜日。ついにカウンセリングリストに祥真の名前を見つけた。
祥真の順番は今日の予定の中で一番最後だった。
時間が経つにつれ、気持ちがそわそわとして落ち着かない。
仕事に支障をきたしてはいけない、と自分を戒め、いつものタブレットをぱくりと頬張った。
予定時刻は午後五時半。
腕時計をチラリとみた瞬間、ドアがノックされた。月穂はビクッと肩を上げたが、おもむろに息を吐いて「はい」と返事をした。スーッと押し開けられたドアの向こうに、制服姿の祥真が立っている。
「お、お疲れ様です。どうぞ、こちらの席へ」
やはり緊張が残っていたせいで、少しどもってしまった。月穂は自分の心情を表に出ないよう、敢えてゆっくり言葉を続ける。
「大和月穂です。EAP……臨時カウンセラーとして、こちらに来ています。どうぞよろしくお願いします」
相手がだれであっても、仕事は私情に振り回されず、きちんとする。
月穂は改めて自分に言い聞かせ、頭を切り替えた。
「隼さん。今日はお忙しい中お時間を割いてくださり、ありがとうございます。お疲れだと思いますので、遠慮せず寛いでくださいね」
月穂がソファに座った祥真へお茶を差し出すと、ようやく彼が口を開いた。
祥真の順番は今日の予定の中で一番最後だった。
時間が経つにつれ、気持ちがそわそわとして落ち着かない。
仕事に支障をきたしてはいけない、と自分を戒め、いつものタブレットをぱくりと頬張った。
予定時刻は午後五時半。
腕時計をチラリとみた瞬間、ドアがノックされた。月穂はビクッと肩を上げたが、おもむろに息を吐いて「はい」と返事をした。スーッと押し開けられたドアの向こうに、制服姿の祥真が立っている。
「お、お疲れ様です。どうぞ、こちらの席へ」
やはり緊張が残っていたせいで、少しどもってしまった。月穂は自分の心情を表に出ないよう、敢えてゆっくり言葉を続ける。
「大和月穂です。EAP……臨時カウンセラーとして、こちらに来ています。どうぞよろしくお願いします」
相手がだれであっても、仕事は私情に振り回されず、きちんとする。
月穂は改めて自分に言い聞かせ、頭を切り替えた。
「隼さん。今日はお忙しい中お時間を割いてくださり、ありがとうございます。お疲れだと思いますので、遠慮せず寛いでくださいね」
月穂がソファに座った祥真へお茶を差し出すと、ようやく彼が口を開いた。