誠の華−ユウガオ−
「ったく、いつまでこの宴会は続くんだから」
疲労の滲んだ声で私の隣に腰を下ろした歳さんは枝豆を咥えて澄み渡る空を見上げた。
この人も今の勇さんに不満を抱えているんだ。
もし歳さんが勇さんから離れてしまったら…彼は生きて行けるのだろうか。
そう考えた途端、風がひんやりと温度を下げたような気がした。
「あの…歳さ」
「あ、みんなこんなところにいたんだ」
私の言葉を遮るように現れたのは起きたばかりなのか、随分と薄着をした総司だった。
「もう!またそんな薄着して!今羽織持ってくるからここで座ってて!!」
全く!とプリプリと怒りながら廊下の先に消えて行った雪を見てみんなが穏やかな笑みを浮かべる。