誠の華−ユウガオ−
「総司、すっかり雪の尻の下だな」
ゲラゲラと笑う新八に対して総司は照れ臭そうに笑った。
「逞しいでしょう。姉上やおふでさんによく似ている」
「あぁ、そう言えばおミツさんには会ったのか?」
左之さんの言葉にまさか、と笑い飛ばす。
こんな姿見せられませんよ、と言った総司に思わず彼らは視線を下げた。
「そんな顔しないでくださいよ」
時折咳き込むことがあっても決して笑顔を絶やさないその姿は痛々しく、彼の姿を見る者は皆顔を歪める。
何とも言えない空気が漂ったその時、バタバタと慌ただしい足音が聞こえてきた。
「はい、総司。寝てないならちゃんと暖かくしていてね!」
「ありがとう」