誠の華−ユウガオ−




「全く、来てくれるなら文でも寄越してくれればいいのに。そしたらもっとちゃんとご馳走作ったんだから」


唇を尖らせて突然の来客を睨む。


「はっはっはっ、悪いな!だが元々お前らの顔見たらすぐ帰るつもりだったんだよ!」


「そうそう、でも久し振りに雪の飯が食えて良かったよ。本当にうまいなあ」


「もう、そんなこと言われたら怒れないじゃない」


「まぁまぁ。それより新八さん達、これからどうするつもり?」


総司が私をなだめた後に新八さんと左之さんに聞く。


2人は数日前に甲陽鎮撫隊を離隊した。


深くまで掘り下げなかったが、勇さんや歳さんと意見が合わなくなったらしい。


この二人が勇さんの元を離れることを選ばざるを得なかった程、事態は深刻と化しているのか。


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