誠の華−ユウガオ−



翌日


斬殺された御陵衛士は戒光寺に祀ららた。


私の首元には二つのターコイズ。


平助が埋葬される前に彼の欠けてしまったターコイズを取っておいた。


私が平助と最後に会ったのは彼が新撰組を抜ける日だった。


私達より伊藤を選んだ平助を散々責めた。


そんな私を彼は好きだと言ってくれた。


あれが最後だったなんて誰が想像しただろうか。


後悔したって泣いたってもう平助は帰って来ない。


「こんなに辛いなら…あの時に死んでいれば良かった……」



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