誠の華−ユウガオ−
「う…ん……」
涙が溢れてしまわぬよう必死に堪えているとポンッと頭の上に歳さんの大きな手が乗った。
「んな不細工な面してんな。大丈夫だ。俺を…近藤さんを信じてろ」
歳さんはそう言うと勇さんの部屋に入っていった。
「えーっと…まぁ、あれだ!近藤さんは新撰組の局長なんだ!そう簡単にくたばられてたまるかってんだ!だから安心して待ってろ」
「……そうだね。ありがとう」
「おう!」
左之さんも歳さんと同じように私の頭を撫でると勇さんの部屋に入っていった。
大丈夫、勇さんは強いから。
自分にそう言い聞かせると総司の部屋へ足を進めた。