妻時々愛人
「ここに写ってるのが陽子、あなたよ」
佳苗はそう言って、エコー写真に写された小さな物体を指差した。
「―――こんなに小さかったのにねえ」
佳苗がクスッと笑う。
―――陽子はジッと写真を眺めていた。
「パパもママも早く子供が欲しかったから、あなたが出来たとき、本当に嬉しかった」
宮野と佳苗は顔を見合せて微笑んだ。
「パパと話合ったんだけどね・・・」
佳苗の言葉に、陽子は顔をあげた。
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