妻時々愛人
――――



ねぇ、礼二さん。



今、あなたは何してるのかしら?



理穂は二人で撮った写真を眺めながら、物思いにふけっていた。



短い間だったけれど、目をとじれば鮮明に思い出せる。



もっと早く・・


奥さんよりも早く出会えてたら・・・



・・・ハァ。



思わずため息をつく。



「未練がましいか・・・」



手にしていた写真をグシャッと握り潰すと、ゴミ箱に投げつけた。



グシャッグシャッになった写真は、綺麗な弧をえがいてスポンとゴミ箱に収まった。



・・・さよなら




サヨナラ


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