妻時々愛人

学校に着いた陽子は、斗真の姿を探していた。


その時――


「陽子!」


名前を呼ばれ、陽子はそちらに振り向いた。


真澄が駆け寄ってくる。


「昨日・・どうだった?」


「どうだったって・・・まだ言ってない」


「・・・そっか。・・言いにくいよね」


「・・・」


陽子は、前に佳苗が言っていた言葉を思い出していた。




『できちゃった結婚なんて、ママ嫌よ』




・・・


< 62 / 114 >

この作品をシェア

pagetop