妻時々愛人
――昼休み。



陽子と斗真は、屋上にきていた。


【妊娠】


陽子の言葉に斗真は目を見開いた。


「・・・冗談だろ?」



「冗談でこんなこと言わないよ」



「・・・」



沈黙が流れる。



――陽子の目から涙が溢れた。


「・・ごめんね」



「――なんで謝るんだよ?」



「・・斗真、困ってるじゃん」



「いきなり言われたら、ビックリするだろ」



斗真はジッと一点を見つめて何やら考えていた。


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