妻時々愛人
「――陽子ちゃんはお腹の子、産みたいのよね?」
「はい」
「子供って大変よ?産んで終わりじゃないんだから。
自分の時間も無くなるだろうし・・それでもいいの?」
陽子は力強く頷いた。
「はい。私の気持ちは変わりません」
「―――斗真。あんたはどうなの?」
理穂は斗真を見た。
「父親になる覚悟はあるの?
あんたはこれから、陽子ちゃんとお腹の赤ちゃん、守っていかなきゃいけないんだよ!
あんたにそれが出来る?」
斗真は手にギュッと力をこめた。
「絶対守る!」
「・・・」
二人の決意に、理穂は微笑んだ。