妻時々愛人
2章 二重生活
佳苗は、鼻唄を歌いながら掃除機をかけていた。
キレイ好きの佳苗は暇さえあれば掃除をしている。
――ふと、一週間前のことを思い出す。
「減給処分をくらってしまった・・」
夫の言葉が頭の中をグルグル回る。
月に5万円も少なくなるなんて、どうしよう・・・。
佳苗はため息をついた。
――あの人と結婚して、もう20年か。
時々考えてしまう。
本当によかったのか?
もっと違う人生があったのでは?
その度に、
「たとえ、他の人生があったとしても時を戻す事は出来ないんだから」
と、自分に言い聞かす。
「――私も働きに出ようか」
佳苗は机の上にある広告に手を伸ばした。
「スーパーのレジ打ちかぁ」
これなら私にも出来るかしら?
陽子が生まれてからずっと働いてないから、不安だわ・・。
――少しの間悩んでいた佳苗だが、
「・・迷っても仕方ない、電話だけでもかけてみよう」
と、受話器を手に取った。
キレイ好きの佳苗は暇さえあれば掃除をしている。
――ふと、一週間前のことを思い出す。
「減給処分をくらってしまった・・」
夫の言葉が頭の中をグルグル回る。
月に5万円も少なくなるなんて、どうしよう・・・。
佳苗はため息をついた。
――あの人と結婚して、もう20年か。
時々考えてしまう。
本当によかったのか?
もっと違う人生があったのでは?
その度に、
「たとえ、他の人生があったとしても時を戻す事は出来ないんだから」
と、自分に言い聞かす。
「――私も働きに出ようか」
佳苗は机の上にある広告に手を伸ばした。
「スーパーのレジ打ちかぁ」
これなら私にも出来るかしら?
陽子が生まれてからずっと働いてないから、不安だわ・・。
――少しの間悩んでいた佳苗だが、
「・・迷っても仕方ない、電話だけでもかけてみよう」
と、受話器を手に取った。