崩れる絆

✩✩俺がいないと


日曜日の朝
晶は起きて洗濯や片付けをしていた。
「大丈夫なのか?」
と、訊ねると
昨日より良いと答えた。

俺は、それなら大丈夫かと思い
そのまま出掛けた。




帰ってから
 思わぬことが
  待ち受けているとも
      知らずに・・・・


彩さんは、とにかく不安定で
泣いてばかりいる。

うまいこともいえない俺は
側にいるしかなく
時には手を握ったり
時には抱きしめたり
するだけだ。

彩さんは、儚くて壊れそうで
俺がいてあげないとって
思ってしまっていた。

晶を抱き締めたのは
いつだろう・・・
そんなことを
ふと思うが・・・

晶は、市役所に勤めてから
一人で生き生きと仕事している
俺がいなくても問題ないと・・・・

だけど・・
一線は越えてない
それは、彩さんにも晶にも
失礼に当たると思うから‥‥‥。

日曜日も帰らないでと
言う彩さんを抱きしめてから
帰宅した。

家に帰り夕飯を食べる。

なにか·····変·····だ
今日は····やたらに静かだ·····

いつも、ぺちゃくちゃ話す
タイプではないが、
それにしても静かだ。

夕飯を食べてから
お茶を飲んでいると

晶が·····
「彩さんは、少しは落ち着きましたか?」
と、言った。
えっ、なにを?なんで?
と、思いごまかそうとしたが

「もう、いいですから」
と、言われ
「離婚をしたい。」
と、言われた。
< 15 / 25 >

この作品をシェア

pagetop