わたしはあなたにときめいてます
「君って…可愛いね…」

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン…。

彼のふっと笑った顔……。

可愛い……。

「可愛くないです」

あなたの方が可愛かった…。

「わたしは怖いでしょ。不気味でしょ」

「どこが…」

「怖くないんですか。不気味じゃないんですか」

「全く…」

ドクン。

「言ったでしょう…。
“俺と一生一緒に居てくれ”って…。

好きかどうかは分からない…。
でも…君が側にいて欲しいって…思ったんだ…」

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン…。

「側には居たくないです」

この人の側に居る事は危ない…。

わたしの体…心臓が…それを教えてくれている…。

でも…

「でも、近くには居れます」

あなたはわたしを必要としてる…。

だから…

「あなたの家に空いている部屋はありますか。鍵つきの部屋です。あるなら、少しの間あなたの近くに居ます」
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