わたしはあなたにときめいてます

「どうしてわたしの隣に寝てたんですか。わたしに何かしました」

してないですよね?

「君は…俺に何か…してないよね……?」

「してません」

涙をぬぐいました…。

「わたしの質問に答えて下さい」

してないですよね? そうですよね?

「したよ……」

した?

「何を?」

わたしに何をする事があるの?

何を…。

待った……。

わたし今…驚いてるのを出した?

「何って……。
顔を洗った後に…教えるよ……」

彼がわたしの右手を離して、体を起こすと、ベッドから出る。

「今、言って下さい」

言ってから、顔を洗ってよ!!

わたしは彼の後を追いかける。

「俺…泣いてたでしょ…?

教えるから…。待って……」

「分かりました」

自分が泣いてた事分かってたんだ……。

「ありがとう……」

彼はわたしの頭を優しくなでた。

ドクン。

彼が部屋のドアを開ける。

「愛十!! おはよう!!!
昨日、俺を置いて帰りやがって!! 心配したんだぞ!!!
撮影は大丈夫だったか? 英子さん…だっけ? 出来たか? 無理だっただろ? やっぱりお前の隣に居るのも、触れるのも、大丈夫な女なんてこの世に存在しないのかもな。って、愛十の隣に女が居る……。

愛十の隣に女!!!!」

……誰? ……中学生がスーツ着てる? 

「弟さんですか」

「俺…一人っ子……」

じゃあ……。

「誰ですか」
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