わたしはあなたにときめいてます

愛十とわたしは並んでベッドの上に座ると、愛十が話し始めた。

「母さんは若い時アイドルをやってて…父親の事務所に所属してたんだ…。
結構人気があったらしいけど……母さんは2年でアイドルを辞めた……。

俺を……妊娠したから……。
でも…母さんは俺の実の父親とは結婚しなかった…。
別れてたんだ……。

だから…母さんは一人で俺を産んで、育てようとしてた……。
だけど…その事を知った父親が求婚したんだ……。
父親はずっと…母さんが好きだったらしいから……。

でも…母さんは結婚するのを嫌がってたって……。
そうだよな……。父親とは恋人同士じゃなかったんだから……。
たけど最終的には父親と結婚した……。
俺を父親が居ない子にしないために……。
俺にお金の心配をさせないために……。

俺の事を考えて……母さんは好きでもない父親と結婚したんだ……」

「それだけじゃないと思います」
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