今宵は遣らずの雨

以後、名うての「狼藉者」を手なずけた女師匠、として評判となり、小夜里の手習所には男の子どもも通ってくるようになった。

これでまた縁遠くなると、母と兄だけが相変わらず渋い顔をしていた。

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