婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
それって、好みの下着じゃなかったからじゃあ?

ラインで大学時代の親友にメッセージを送れば、すぐに返事が来た。

【こんなのどう?男の人は喜ぶと思うよ】

添付されていた写真を見て唖然。

それは、黒のレースの上下でスケスケの下着だった。

「こんなのどこも隠せてないじゃない〜!」

過激すぎるよ。布の面積も少ないし。

赤面しながら小声でそんな感想を口にすれば、不意に上から男性の声がした。

「お〜、セクシーだなあ。脱がせ甲斐がある」

え?

聞き覚えのある声にビクッとなる。

この声、まさか……。

恐る恐る顔を上げれば、ライトブラウンの短髪に三つ揃いのダークグレーのスーツを着た三十代くらいの男性が私のスマホを覗き込んでて……。

拓海さん⁉︎

「きゃあ!」

思わず声を上げ、スマホを隠した。

選りに選ってこの画像をこの人に見られるなんて最悪だ。
< 116 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop