婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
「九条じゃなくてうちで働けよ?俺の秘書になったら、世界中どこでも行けるぞ。もちろん、飛行機はファーストクラスで」

拓海さんはフッと笑うが、「はあ」と相槌を打つだけで精一杯。

あ〜、私の馬鹿。

こんなことなら、スマホで友達にラインなんかせずにすぐに家に帰ればよかった。

明日も仕事なのに、いつ解放してもらえるんだろう。

玲人君に連絡したいけど、彼はまだ仕事がある。

迷惑をかけるわけにはいかない。

ホテルに着くと、中にあるフレンチの名店に連れて行かれた。

まさか……とは思ったけど、嫌な予感が当たってしまった。

玲人君の今日の会食場所もここなのだ。

個室に案内され、席に着くが落ち着かない。

あ〜、玲人君に会ったら絶対「病み上がりなのに何してんの?」って怒られるよ。

どうしよう〜‼︎

もうヤバイ予感しかしない。

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