婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
プチンとホックが外れる音がして、私は慌ててブラを押さえた。

私が知りたいのは何で私の服を脱がしているのかなんだけど……。

「自分で脱げるし……シャワーも私ひとりで浴びれるよ」

激しく狼狽えながら主張するも、彼は私から離れてくれない。

「お酒飲んだし、バスルームで倒れられても困るから」

「いや……倒れないよ」

否定したが、彼は意地悪な笑みを浮かべた。

「どの口が言うかな?説得力ないよ」

どうやらまた私は彼の地雷を踏んでしまったらしい。

「さっさとシャワー浴びるよ」

どこか楽しげに告げて、私を肩に担ぎ上げてバスルームに向かう。

明るいところで裸見られるなんて冗談じゃない。

「落ち着いて、玲人君。私……もう酔いは醒めたし、吐いて気分もだいぶ良くなったから」

必死に声をかけるが、彼は止まらない。
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