婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
人の裸だってしっかり見ておいて、彼はキスから先には進まないのだ。

これって生殺し状態じゃない?

私がドキドキしているのは知っているはずなのに、ずっとお預けにするんだもん。

結構彼は意地悪なんだよね。

悶々としているうちにゴールデンウィークに入り、一日も仕事を休まず頑張ったご褒美に、彼が宮古島に連れて来てくれた。

朝の日課のコーヒー出しも今では百点もらえる日もあるし、来客に出す時もあまり緊張しなくなった。

どちらかの別荘に家族で泊まることは過去に何度かあったけど、彼とふたりで旅行するなんて初めて。

この旅行を玲人君に知らされたのは三日前で、もうその日からワクワクしていた。

きっとこの旅行で彼は私を抱くつもりなんだ。

だったら、大胆な水着で彼を悩殺しちゃえ!

そう画策して、慌ててうちの百貨店に水着を買いに行った。
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