婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
「ちょっと待った。いくらホテルのプールだからって、日焼け止め塗らなかったら火傷する」

「あっ、日焼け止めね」

普段海とかプールとは無縁の生活をしていたから、失念してました。

テヘッと舌を出せば、玲人君は腕を組んでビキニ姿の私を値踏みするようにじっと見る。

マジマジと見られるとすっごく恥ずかしくて照れるんですけど……。

私、何かおかしい?

「それ着て泳ぐのはここだけにしてね」

淡々とした口調で言う彼。

「あっ、やっぱり似合ってない?」

玲人君には不評だったか。

もっと地味なワンピースの水着にすればよかったな。

がっかりして肩を落とせば、彼は私の頰に触れた。

「似合ってるよ。でも、他の男には見せたくないから」

その言葉にキョトンとすると、玲人君は私を熱い目で見つめてくる。

「俺って結構独占欲強いんだよ」

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