婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
「じゃあ、今から慣れるんだね。ここにいる間は毎日塗ることになるよ」

え?毎日?

動揺せずにはいられない。

こんな明るい場所で彼に肌を晒すの〜!

「……絶対に慣れない」

顔を強張らせながら弱音を吐くと、玲人君が「何、その変な自信」と呟いて、突然指で私の背骨をスーッとなぞった。

身体がゾクゾクして「ギャッ!」と悲鳴を上げる私。

「これで緊張少しは解れた?」

澄ました声で言っているが、私の反応を面白がっているに違いない。

ムッとした私は上体を起すと、玲人君に文句を言った。

「玲人君、私で遊び過ぎ!」

なんか胸がスースーして違和感を覚えたのだが、構わずキッとそのまま彼を睨みつける。

「いい眺め」

私の胸を見てニヤニヤしている玲人君を見て、ようやく気づいた。

あっ、胸見えてる〜⁉︎

バッと両手で胸を押さえたが、今更遅い。
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