婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
フッと微笑し、玲人君はこっちが赤面するような殺し文句を口にする。

カーッと顔は熱くなるし、なんかのぼせそう。

照れ隠しにずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。

「どうして玲人君は、私との婚約オーケーしたの?」

だって、彼ならどんな女の人だって選べたはずだ。

それなのに、彼は自分が私を選んだと言った。

でも、私を選んだ理由がわからない。

美人でも頭がいいわけでもなく、おまけに病弱。

大学は休みが多くて助かったけど、高校の時は出席日数足りなくなりそうなくらい体調を崩した。

そんな厄介な女、普通嫌がるでしょう?

パッと自分が思いつく理由を言ってみた。

「他に貰い手がないと思って、ボランティア精神で婚約に反対しなかったの?」

「瑠璃って自分をなんだと思ってるの?自己評価低すぎ」

玲人君は呆れ顔でハーッと溜め息をつく。
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