婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
「俺が俺らしくいられるのは瑠璃がいるからだ。最初は特別に思う気持ちだけだった。でも、次第に心から瑠璃が欲しくなった」

彼の説明に納得いかなかった。

「ちょっと待って!じゃあ、なんで高一の時に私の方から婚約断っていいなんて言ったの?」

「瑠璃に選択させようと思ったんだ。ずっと俺に縛りつけるのは可哀想だと思って……」

それはまさについ最近まで私も似たようなことを考えていたわけで、彼の告白に驚いた。

「そんなこと思ってたなんて全然知らなかった」

「でも、その結果、瑠璃は肺炎起こして入院したけどね」

玲人君は、当時のことを思い出してか苦笑する。

「あの時は、悔やんだよ。まさか瑠璃がショックを受けるなんて思ってなかった」

「……だから、あれから急に過保護になったの?」
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