婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
そう呟いて、玲人君の首に腕を絡める。

すると、彼はとても嬉しそうに微笑んだ。

「知ってる」

彼は突然私を抱き上げて、部屋に戻る。

これから何が起こるのか、想像がついた。

スプリングのきいたベッドに運ばれて、ドンと身体が弾む。

彼もベッドに乗っかってきて、ガバッと着ていたTシャツを脱いだ。

でも、男性経験のない私はどうしていいかわからない。

服って自分で脱ぐもの?

それとも脱がされるのを待ってればいい?

あ〜、段取りがわからない⁉︎

この大事な土壇場でテンパる私。

自分もTシャツを勢いよく脱いだら、彼に笑われた。

「やる気満々だね。全部俺が脱がしたかったのにな」

「え?じゃあ、もう一回着る?」

肩を激しく上下させて聞けば、彼に優しく肩を押され、ベッドに寝かされた。

「大丈夫。俺に全部任せて」
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