婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
彼が私の耳元で囁くが、大切なことを思い出して、「あっ!」と声を上げた。

あれだけ下着のことで悩んだというのに、今日は下着がお揃いじゃない。

しかも、Tシャツだったから、アウターに響かないベージュのブラだ。

きっと玲人君引いてるんじゃあ?

慌ててブラを隠す。

「どうしたの?」

私の顔を不思議そうに覗き込む彼。

「……下着が可愛くないの」

ボソッと呟けば、玲人君はニヤリとした。

「問題ない。俺が気になるのは下着じゃなくて中身だから」

『中身』って私?

じゃあ、私が今まで悩んでたのは一体何だったの?

「……そういうものなの?」

「俺はね。でも、瑠璃は他の奴の好みなんて知る必要ないよ」

独占欲剥き出しの顔で言って、玲人君は私の耳朶を甘噛みしながら、身体中にキスしていく。

それで緊張が解けて、彼が与える甘美な快感に酔いしれた。
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