婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
玲人君が突然現れ、お祖父様の言葉を遮った。

「瑠璃ちゃんと話をして何が悪い?」

お祖父様はギロッと玲人君を睨みつける。

「彼女と話すのはいいですが、結婚式の日取りはいつにする?とか言って変なプレッシャーを与えないで下さいよ」

玲人君は冷ややかな顔でお祖父様に釘を刺す。

「何を言っとる?お前の独断で瑠璃ちゃんとの同居を決めたくせに」

え?

一緒に住むのを決めたのって、玲人君だったの?

お祖父様の発言に驚きを隠せなかった。

「それは会長達から瑠璃を守るためですよ。大学卒業してうちに就職した寧々に早く結婚しろと攻勢をかけるつもりだったでしょう?」

玲人君の説明に私は心の中で”なるほど”と納得するが、お祖父様はあからさまに顔をしかめた。

「フン。ワシ達を口実にするな。お前が瑠璃ちゃんと早く住みたかっただけじゃろ」

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