婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
私の手をまじまじと見てそう呟く彼。
「……あっ、お茶こぼした時に手にちょっとかかっちゃって」
ヒリヒリするなあとは思ったんだけど、気にする余裕なんてなかった。
手を引っ込めようとしたが、彼は放してくれない。
「あの……玲人君」
つい下の名前で呼んでしまったが、彼は特に咎めず、自分も婚約者の顔に戻る。
「火傷したらちゃんと冷やさないと駄目だろう?」
冷たく注意したと思ったら、彼はどこかへ電話をかけた。
「あっ、小鳥遊さん、すみません。救急箱持ってきてくれませんか?栗田さんが火傷していて」
手短かにそれだけ言って彼は電話を切る。すると、すぐに小鳥遊さんが救急箱を持って現れた。
「栗田さん、大丈夫?」
「水ぶくれにはなっていないようなので、軟膏を塗って様子をみます」
私が答える前に玲人君が小鳥遊さんに火傷の状態を伝える。
「……あっ、お茶こぼした時に手にちょっとかかっちゃって」
ヒリヒリするなあとは思ったんだけど、気にする余裕なんてなかった。
手を引っ込めようとしたが、彼は放してくれない。
「あの……玲人君」
つい下の名前で呼んでしまったが、彼は特に咎めず、自分も婚約者の顔に戻る。
「火傷したらちゃんと冷やさないと駄目だろう?」
冷たく注意したと思ったら、彼はどこかへ電話をかけた。
「あっ、小鳥遊さん、すみません。救急箱持ってきてくれませんか?栗田さんが火傷していて」
手短かにそれだけ言って彼は電話を切る。すると、すぐに小鳥遊さんが救急箱を持って現れた。
「栗田さん、大丈夫?」
「水ぶくれにはなっていないようなので、軟膏を塗って様子をみます」
私が答える前に玲人君が小鳥遊さんに火傷の状態を伝える。