婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
彼に誘われて来なかったら、疲れて食事もせずに寝たかもしれない。

私の行動を読んでるんだよね。

ひたすらパスタに集中してやっと食べ終わると、店を出て、玲人君の車に乗った。

彼の車は、白のドイツ車のセダン。

シートは革張りで、玲人君の運転は上手いし、乗り心地はいい。

そのまま世田谷にある自宅に送ってくれるかと思ったのだが、見慣れない道ばかり通るので不思議に思った。

「あのう、道いつもと違うよね?どこかに立ち寄るの?」

「いや、まっすぐ帰る」

正面を見たまま彼は素っ気なく答える。

でも、車は広尾にある低層マンションの駐車場に入り、私は首を傾げた。

ここはうちでもなければ、玲人君の家でもない。

「ねえ、ここどこ?」

エンジンを止めて、シートベルトを外す彼に尋ねる。

「ここは、俺達の新居」

澄まし顔で答える玲人君。
< 29 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop